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ちょっと過激なキャンペーン:トリンプのおねだり機能


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消費者インサイトにささるキャンペーン、しかも購買者の財布がついつい緩んでしまうような施策を、なんてよく言うけれど、そんなの想像もつかないなんて思っているマーケターも多いのではないでしょうか

トリンプの成功事例

少し古い例になりますが、まさにそれを徹底的に実践しているのがトリンプのキャンペーン「Desir」。フランス語で「欲望」を意味するこの言葉が、何よりもこのキャンペーンの肝をついています。

まずは仕組みを説明しましょう。下の図が示す通り、まず女性である“私”が欲しいランジェリー(←と、トリンプ流にセクシーに呼んでみる)をWeb上で選びます。そしてそれを“彼”におねだりすべく、Web上に設置されたボタンでおねだりメールを送信します。それを受け取った彼が実際にWebにアクセスし決済することで彼女に商品が届くという至ってシンプルなプロセスです。

 

おねだり機能説明

エンドユーザーと購買者のインサイト

このキャンペーンがどう各者のインサイトをついているのか説明します。

“私”=エンドユーザー: 最近は“見せるブラ”なんてのも流行るくらいランジェリーのオシャレは重要。でも、ランジェリーって意外に安くない。そこで、値段を気にしないで一番素敵なランジェリーを手に入れることのできる「おねだり機能」に飛びついてしまうわけです。ということで、今や全購入者の20%がおねだり機能を利用しているそうです。

“彼”=購買者:受け取った彼は、当然このおねだりを断りません。実際、妄想にかられた男性の支払い率、つまりおねだり成功率は79%に達するといいます。むしろ、73%の男性は「おねだりされて嬉しかった」とアンケートに回答しています。(残りは「なんともいえない」と回答。ネガティブな反応は0%)

Win-winの構図

なんとも素敵な構図です。最終的な商品のユーザーはウキウキして価格を気にせず商品を選び、購買者は彼女から翻弄され決済が自分にまわってくることをむしろ喜び、そんな両者の気持ちがかみ合ってこのおねだり機能利用者が年々増加した結果、なんと2010年の時点でおねだり機能での購買は前年比9倍にも増加したそうです。2003年に導入したこの機能、今年でもう10年目になる大キャンペーンなのです。

こんなふうに、消費者のインサイトをつく、いや欲望に火をつけるキャンペーンを一度実現してみたいものですね!

参考URL: http://www.triumph.com/jp/ja/cw_press_20100924.html


Author: Kazuyo Nakatani 中谷和世 Kazuyo Nakatani: 音楽大学声楽科卒業後、留学斡旋企業の営業/マーケティングを担当。その後、USへ渡り2007年にミシガン大学MBA取得。2007年〜2012年P&GにてSK-IIのマーケティングに従事する。うち3年はシンガポールに駐在。現在は東京在住、オンライン動画配信ビジネスのMarketing Directorを勤める。